キプロスが初めて「A」信用格付けを取得

スコープ・レーティングスはキプロスの信用格付けをBBB+からA-に引き上げ、同国が大手信用機関からA格付けを受けたのは初めてとなった。

この格上げは、キプロスの経済安定の改善、前向きな財政見通し、金融セクターのリスクの軽減を反映している。この格上げは、国の財政ファンダメンタルズの強化と将来の安定予測を裏付ける重要なマイルストーンとみなされている。

この格上げには、国家債務が2020年のGDPの115%から2023年の77.3%まで着実に減少していることに反映されたキプロスの好調な財政実績など、いくつかの重要な要因が寄与している。債務水準はさらに低下すると予想されており、2026年までに60%を下回り、2029年までに50%を下回る可能性がある。

スコープはまた、2024年と2025年の財政黒字がGDPの約3%になると予測しており、長期的な予算規律により2026年から2029年には平均1.8%の黒字が生まれると予想している。

経済成長は引き続き好調で、2024年のキプロスのGDP成長率はユーロ圏平均を上回る3.2%と予想されている。インフレの低下による旺盛な需要、低金利、4.6%という低い失業率などが要因となっている。